測定対象物と測定方法

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測定対象物

金属

鉄/鋼

溶融(液体)
溶銑や溶鋼温度測定には、通常消耗形温度計(熱電対)が使用されます。
一般高温用放射温度計(測定波長: 1μm)で溶銑や溶鋼温度を測定すると、溶融金属表面の放射率が低いことや湯面の酸化膜(スラグ)や温度計視路中に存在する煙などにより正確に測定できません。当社では、溶融金属専用放射温度計(モデルMZおよびポータブル放射温度計(モデルC055)共に測定波長が0.55μm)を用意しています。同温度計を使いこれらアプリケーションに付随する問題点が全てクリアされた場合のみ温度測定が可能となります。実際の測定現場では・・・・
固体
種々の鉄合金に対し圧延、加工、熱処理ほかのプロセスで高温域から低温域にかけて放射温度計を使って温度測定がなされています。放射温度計にとって最も数多くのアプリケーション、使用実績があります。酸化物(膜)が表面に付着している場合は、温度計視野に酸化物が入らないようにするか、シグナルプロセッサでピーク処理することでその影響を小さくすることができます。

鋳鉄

溶融(液体)
鉄同様、溶湯温度測定には、通常消耗形温度計(熱電対)が使用されます。
一般高温用放射温度計(測定波長: 1μm)で溶湯温度を測定すると、溶銑や溶鋼温度測定と同様の問題点から正確な温度測定ができません。当社では、溶融金属専用放射温度計(モデルMZおよびポータブル放射温度計(モデルC055)共に測定波長が0.55μm)を用意しています。鉄同様アプリケーションに付随する測定上の問題点がクリアできれば測定可能となります。
電気炉(高周波、低周波)、キュポラ、鋳湯場などで数多くの使用実績があります。
固体
アプリケーション例は少ないですが、熱処理工程などの温度測定に放射温度計が数多く使用されています。

アルミニウム

アルミニウムは、合金成分やその表面状態(酸化、非酸化)により、その表面放射率が大きく異なるため、さらには背光放射の影響を受け、正確な温度測定は極めて困難です。一般の放射温度計では、十分酸化し、鋳肌状態のような物以外の温度測定は断念せざるを得ません。唯一、測定対象物に黒色塗料を塗布(放射率を高め)した上で温度測定する場合があります。 当社では、アルミニウムの代表的アプリケーション(板圧延、押し出し)専用の放射温度計を用意しています。

板圧延プロセス
圧延されるアルミニウム表面の放射率は極めて低く、放射率はその合金種によって大きく異なり、さらには圧延中の板面上にクーラント(種々)が乗っているため、一般の放射温度計では正確な温度測定はできません。
当社では、このアプリケーションに専用の放射温度計(モデルAST)を用意しています。この温度計システム(プロセッサに専用のアルゴリズムを内蔵し)では、粗圧延、仕上げ圧延および巻き取り中のアルミニウム板温度が正確に測定できます。また、アルゴリズム定数は現場固有の測定条件に合わせて最適化できるので、各測定現場に合わせて測定精度の向上が図れます。
押し出しプロセス
ビレット温度
ビレット温度は、その合金種や鋳肌状態により放射率が大きく異なること、また鋳肌面での反射光を合わせて測定してしまうことにより、正確な温度測定ができません。 当社のビレット専用放射温度計(ABT)では、エネルギー集光部にミラーを設けることでビレット表面とミラー間で多重反射が生じ、実効放射率が向上(0.92付近まで)し、正確な温度測定がおこなえます。

ダイス温度
測定対象はアルミニウムではありませんが専用の放射温度計(ADT)を用意しています。

形材温度(プラテン出口およびクエンチ後)
形材温度は、合金種による放射率が異なること、形材の断面形状が数多くあること(実効放射率が大きく異なる)、さらに形材形状が温度計視野を満足しない(視野欠け)、さらには低放射率から反射光をも測定してしまうなど数多くの測定問題があります。 当社では、このアプリケーションに専用の放射温度計(AET)を用意しています。 この温度計は、2波長方式を基本としていますが、専用のアルゴリズムにより放射率比を自動補正し、合金種や形材形状に依存しない温度測定がおこなえます。

ガラス

液体
種々ガラス製造プロセス(板(建材・自動車)、薄板(LSD,PDP)、容器、食器、光学など)では、必ずガラス溶融プロセスが存在します。 溶融ガラスは、通常一般高温測定用放射温度計(測定波長:1μm)で測定します。ただし、この測定波長では、溶融ガラスは半透明体ですので、正確な温度測定をおこなうには、およそ30mm前後(ガラスの組成に依ります)の最小ガラス厚みが必要です。小さなるつぼ炉内の溶融ガラスやゴブ(食器・容器製造時)温度測定時には注意が必要です。 また、電気炉などで十分なガラス厚みが期待できない場合は、当社ではガラス表面専用放射温度計(モデルM5, U5, LSP5、測定波長:5μm)を用意しています。詳しくは、次項をご覧ください。
固体/成形
一旦成形後のガラス温度は、多くはガラス加工時に測定されます。 成形後のガラスの多くは、半透明体であり一般温度計では正確な温度測定はできません。 当社では、ガラスが不透明体となるガラス表面専用放射温度計(5μm)を用意しています。この温度計では、厚みが1mm程度(ガラス組成に依る)のガラス表面温度測定がおこなえます。一般の低温用放射温度計(8-14μm)でも、ガラス表面温度は測定できますが測定波長が長くなることで反射率が高くなり、測定にあたっては注意を要します。また、5μm温度計の方が温度計としての感度特性がよく、一般的ガラス温度測定では、この温度計の使用をお勧めします。

プラスチック

ガラス同様半透明体物質です。したがって、十分な厚みがある(不透明体)場合は、通常の一般低温用放射温度計(8-14μm)で測定できます。 問題は、フィルム(厚みが20~!00μm)のように薄く透明体の場合です。当社では高分子フィルムが不透明体となるプラスチッフィルム専用放射温度計(モデルM7(固定式),LSP71(走査式))を用意しています。プラスチックフィルムの最小フィルム厚みは、フィルムの組成に依ります。最小フィルム厚みとその放射率、また極薄フィルム測定時には注意が必要です。詳しくはお問い合わせください。

燃焼ガス温度

一般の放射温度計では、燃焼ガスの主エネルギー成分であるH2O, CO2はほぼ透明体となるため、正確な温度測定はできません。 当社では、CO2が不透明体となる測定波長を持つ燃焼ガス温度測定専用の放射温度計(モデル:CDA)を用意しています。いくら専用温度計といえども、温度測定精度は、ガス温度、CO2濃度、視路長さなどの測定条件によります。詳しくはお問い合わせください。

フレーム温度

燃焼ガス温度測定と同様の理由から、一般の放射温度計ではフレーム温度測定はできません。上記のモデルCDA温度計で測定できる場合もありますが、フレーム単独の温度測定といった場合には十分な視路長さが得られず推奨できません。

製品一覧
産業別用途例

UKAS